「百万塔と鎧袖図」 1877 油彩・キャンバス45.0×75.2 cm
由一は洋画一筋であったが、我国の伝統的美術の保存のことも深く考えていた。油絵は堅牢である。古典の模写を油絵で残せば本物が朽ちても後世の人々の役にたつと考えていた。そのような関心が本図を描かせたのかと考えられる。透視遠近法から見ると机の天板の形、脚と床の位置関係のずれがある。そんなことを問題にさせない描写力が魅力である。