金刀比羅宮 | 御本宮など国の重要文化財に指定
令和6年〔2024〕8月15日
御本宮など国の重要文化財に指定
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令和6年〔2024〕8月15日
【金刀比羅宮12棟の建造物の重要文化財指定が官報に告示されました】
令和6年〔2024〕5月17日に国の文化審議会から答申されておりました金刀比羅宮12棟の建造物が、令和6年8月15日付けの官報に告示され、正式に重要文化財に指定されました。
このたび、金刀比羅宮12棟の建造物につきまして、歴史的価値が高く、意匠的に優秀であるとして、文化財保護法に基づき国の重要文化財に指定するのが適当である旨の文化審議会の答申がございました。所有者として大変ありがたく、嬉しく思いますと同時に、その責任の重さも感じている次第です。
今回答申された12棟の建造物は当宮の中心となる本宮周辺の社殿群です。明治政府による神仏判然令、いわゆる神仏分離を受け、先人が大変な努力を重ねて仏教的要素を廃し、総檜の素木造りで丸金の神紋、各種錺金物、蒔絵装飾を施すなど、荘厳な神社建築様式を生み出して、明治7年から明治11年にかけて、現在の姿を創り上げました。
当宮では、御来社の皆様にこのような歴史的な価値や文化財としての魅力を分かりやすくお伝えするとともに、国民共有の財産として後世に伝え残す責任を果たすべく、今後も努力して参りたいと考えております。
5月18日
宮司 琴陵泰裕
建造物概要
主な建造物
                     
【画像の著作権】©田村収
御本宮周辺建造物の空中写真
【画像の著作権】©田村収
【画像の著作権】©田村収
御本宮拝殿
建設年
明治11年
正遷宮(棟札)
構造及び形式
木造、建築面積142.41㎡、入母屋造、正面及び背面千鳥破風付、両側面軒唐破風付、向拝付、正面軒唐破風付、檜皮葺
【画像の著作権】©田村収
御本宮本殿・中殿
建設年
明治11年
正遷宮(棟札)
本殿の構造及び形式
木造、建築面積39.01㎡、入母屋造 、正面千鳥破風付、檜皮葺
中殿の構造及び形式
木造、建築面積24.11㎡、両下造 、檜皮葺
【画像の著作権】©田村収
南渡殿
建設年
明治11年
(明細帳)
構造及び形式
木造、建築面積72.41㎡、両下造、檜皮葺
【画像の著作権】©田村収
御別宮拝殿
建設年
明治9年
落成(棟札)
構造及び形式
木造、建築面積48.29㎡、入母屋造、正面千鳥破風付、向拝付、軒唐破風付、檜皮葺

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神仏分離後に神社として整備再生された境内の中核をなす本宮エリアに現存する建造物〝重要文化財 金刀比羅宮 12棟〟の全貌を、御社殿・絵図・資料など様々な角度から明らかにし、総檜素木造り・神紋・錺金物・蒔絵装飾など明治時代初期に一新された荘厳な神社建築様式の歴史的価値や特徴的な意匠等を紹介する調査報告書です。
内容項目
  • 序 金刀比羅宮 宮司 琴陵泰裕
  • 第一章 調査の概要
  • 第二章 建立沿革に関する資料等
  • 第三章 本宮地域の歴史と境内
  • 第四章 各建造物の沿革と建築的特徴
  • 第五章 本宮地域の建築
  • 資料 棟札・建築図面など
執筆
徳島文理大学 教授 清水真一
写真図版
田村収
(C) KOTOHIRA-GU 23-Apr-2025 23:26